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現実には、眩暈さえする。
どこだったか忘れてしまったのですが、とあるサイトでスノウは歴代の敵役が取るべき行動を取っている
と言及されていました。これを見て、なるほどなあと思いました。
敵役が取るべき行動っていうのは、普通の人から見て「おいおい、それはちょっとどうなのよ」と思わせるような問題行動のことです。
例えば、自国を省みなくなってしまったバルバロッサ、豚は死ね! のルカ・ブライト、未来のために今を生きるあなた方は死んでくださいと言う仮面の神官将。
無論、彼らには彼らなりの理由があってその行動を取ったわけでして、それを了解の上で敵味方に分かれて戦うのが、幻想水滸伝です。敵役の考えを受けいれることができんから、戦う、と。
戦う相手である敵役は、悪であるべきなのです。と言ってもあくまでプレイヤーから見た場合の話であり、勧善懲悪である必要はありません。
プレイヤーに「それはいかんだろう」と思わせるものを、何か一点、持っていれば十分です。それが戦う理由になります。
同じ人間同士の各陣営、思想と思想、意見と意見のぶつかり合い! これぞドラマですねー。
ところがどっこい、現実はそううまくいくはずも無く。
4では従来と逆で、やりたい放題のスノウは味方で、高潔漢トロイは敵なのです。
グレアム・クレイは見事なまでに歴代敵役と同じタイプですが、スノウインパクトの前にかすんでしまった感が否めなくも無く…合掌。
構造を逆転させたことによるデメリットは、主人公が頑張る理由が薄くなってしまった事です。
幻水4を批評しているサイトはたくさんありますが、そこでよく言われているのが「なんで戦ってんのか、よくわからんかった」という事。
向こうが攻めてきたから応戦しているのであって、味方陣営に愛着が湧きにくいという意見が大多数を占めている4では、いまいち踏ん張る気になれないとか何とか。
敵役の頭であるトロイと、主人公との因縁が薄い事も原因の一つです。
4主→トロイは色々用意されていますが、トロイ→4主は、たった一回会ったきりで、しかも最後まで忘れられてる始末。
今際の際にやっと思い出すたぁ、一体どういう了見だ! そんなだから一部で天然キャラ扱いされるんだ! 面白いから好きだけど(笑)
閑話休題。
で、デメリットがあれば、メリットもあるんですよ、ちゃんと。多分。恐らく。
攻略本に記載されているインタビューで、シナリオを書いた河野さんが完璧なトロイは敵で、ダメなスノウは味方。そんなスノウを許せるか、が裏テーマ
とおっしゃっています。
裏、と言ってはいますが、私はこっちの方がメインなんじゃないかと思っています。むしろ戦争がおまけげふんごふん
前述の通り、スノウは敵役としての行動を取っています。
主人公と深い因縁を持ち、プレイヤーに眉をひそめられ、彼なりの考えをもって主人公と相反する。実際に取った行動はことごとくアレですが、こうして書くと、見事なまでに敵役なキャラクターなのです。
そんなスノウを許せるか?
許しと償いを司る罰の紋章に支配された幻想水滸伝4の世界で、彼以上にふさわしい仲間キャラがいるでしょうか。